InterSafe WebFilterでLDAP連携を行う認証方式(NTLM認証、BASIC認証)を選択時、
クライアントPCにインストールされているアプリケーション(Webブラウザ以外も含む)の
リクエストが、InterSafe WebFilterの認証方式に対応しておらず、リクエストに失敗する
ケースがあります。
リクエストが失敗することで、クライアントPCのアプリケーションが正常に動作しない
場合は、回避策として「リクエスト別認証設定」による認証除外の設定をお試しください。
[リクエスト別認証設定とは]
ユーザが設定した「User-Agent名」または「宛先ホスト名」に合致した場合に、
認証を除外し、ルートグループのユーザとして認証し、フィルタリングを行う機能です。
Windows Update時やブラウザ以外のアプリケーションからの通信では認証処理が
原因で通信に失敗する場合は、ルートグループのユーザとして認証させることで認証
処理が省略され、正常に通信ができるようになります。
※リクエスト別認証設定に一致したリクエストは、「ルートグループ」にスケジュール
されているフィルタリングルールが適用されます。必要に応じてルートグループの
フィルタリングルールを変更してください。
※リクエスト別認証設定は、InterSafe WebFilterの管理画面上にユーザ登録を
行っている場合(ローカルアカウントでの認証を行っている場合)でも適用されます。
■管理画面での設定手順 ※Ver.8.5 SP1(Build 0870)以降の製品
該当項目
[サーバ管理]-[認証設定]-リクエスト別認証設定
User-Agent認証 <--ユーザエージェント情報を登録します(改行区切り)
宛先ホスト認証 <--宛先ホスト情報を登録します(改行区切り)
※プロトコル及びポート番号を入力する必要はありません。
※登録後は画面右上の「保存」ボタンを押すことで、プライマリサーバ/レプリカサーバ
共に即時反映されます。
■設定ファイル編集による設定手順
対象ファイル
<インストールディレクトリ>/conf/proxy.inf
該当項目
[ACCESS_CTRL]
AUTHORIZED_USER_AGENT= <--ユーザエージェント情報を登録します(カンマ区切り)
AUTHORIZED_HOST= <--宛先ホスト情報を登録します(カンマ区切り)
※プロトコル及びポート番号を入力する必要はありません。
※設定変更後は、以下のコマンドを実行して設定を反映させます。
<インストールディレクトリ>/bin/amsdata -reload
プライマリ/レプリカサーバ構成の場合は、設定変更後にレプリカサーバへの同期が
必要です。レプリカサーバとの同期手順については、添付URLをご参照ください。
※プライマリ/レプリカという名称は、Ver9.1SP2以前ではマスタ/スレーブという名称です。
[製品バージョンによる判定仕様]
●Ver.8.5以降の製品
・記述した文字列を部分一致で判定します。また、大文字小文字を判別します。
(例) AUTHORIZED_USER_AGENT=Test を設定した場合、
「Test」や「Test123」というユーザエージェントは認証除外の対象になりますが、
「test」や「test123」は対象にはなりません。
・アスタリスク(*)を利用できます。
(例) AUTHORIZED_HOST=*alsi.co.jp を設定した場合、
「http://alsialsi.co.jp」「http://www.alsi.co.jp」の両方が判定対象になります。
※Build 0870以降の製品では、LDAP連携を行った認証方式でクライアントの通信が
失敗した場合に、「InterSafe_notice.log」へログを出力します。
出力例:
Failed to NTLM authenticate. (invalid NTLM parameter(2)) [client=xx.xx.xx.xx; method=GET; elapsedTime=91; Host=alsi.co.jp; User-Agent=alsitool; ]
上記ログの場合、クライアント(xx.xx.xx.xx)からUser-Agent(alsitool)でホスト(alsi.co.jp)宛に
リクエストが送られていますが、User-AgentがNTLM認証に対応していないため、認証に失敗して
いると判断できます。
回避するには、以下いずれかをリクエスト別認証設定へ登録する必要があります。
・User-Agent(alsitool)
・ホスト(alsi.co.jp)
●Ver.8.0以前の製品
・記述した文字列を完全一致で判定します。
(例)AUTHORIZED_HOST=alsi.co.jp を設定した場合、
「http://alsi.co.jp」というホストは認証除外の対象になりますが、
「http://www.alsi.co.jp」は対象にはなりません。
・アスタリスク(*)は利用できません。記述すると「*」という文字列として認識します。